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美容学校の選び方

学校法人の美容学校であるか
 学校法人は、文部科学省が定めた規定を満たした、学校を運営する法人です。経営的に安定し、継続性があり、公共性が高く、教育を通して社会に貢献することから、税制面など優遇措置が与えられています。通学する学生は学割で定期券が購入できますし(通信課程は除く)、卒業する学生の就職先を紹介する職業紹介事業も届出だけで行うことができるなど多くの特典が与えられています。
 美容学校の多くは学校法人が運営していますが、中には美容業の同業組合立や美容業者による協同組合立の学校もあります。これらの学校は、美容業界と密接な関係があるだけに就職面や卒業後のアフターフォローを考えるとメリットはありますが、業界との連携が強い学校法人の美容学校も多数ありますので、よく内容をみて選んでください。

美容系スクールは千差万別
 美容学校(美容師養成施設)は、厚生労働省の規定にそった授業が行われていますが、いわゆる美容系といわれる学校(トータルビューティ科などと称しています)では、玉石混合の状態ですので、学校の選別にはより神経を使いたい。それぞれの業界の基準にそったカリキュラムが組まれている学校もあれば、まったく学校独自のカリキュラムで運営されている学校もあります。教室や設備や実習用具についても、基準がないため千差万別の状態です。なお、厚生労働省の指定を受けていない美容系の学校を卒業しても美容師国家試験の受験資格は得られません。

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専門学校または専修学校か、それ以外の学校か
 皆さんが取り寄せた学校案内を見ると、「○×美容専門学校」とか「専門学校○×ビューティカレッジ」といった校名が多いと思います。美容学校の大半は専門学校として運営されています。
 専門学校というのは、専修学校制度の一つの課程で、入学資格が高校卒業以上、就学年数が2年間以上、1年間の授業時間数が800時間以上などの規定を満たしていれば文部科学省から認可されます。
 専修学校制度には、専門学校のほか就学年数が1年間の一般専修課程、中学卒業生でも入学できる高等専修課程があります。
 厚生労働省の美容師養成施設・設置基準は、専門学校の設置基準をおおむね上回っており、厚生労働省の認可を受けた美容師養成施設の多くが専門が校の認可も受けています。
 ということは、専門学校として認可された美容学校でも、専修課程として運営されている美容学校でも内容は基本的に変わりません。専門課程、専修課程の違いは考慮しなくてもいい、ということになります。
 実際、美容学校で教える内容は、専門学校の美容学校でも、そうでない美容学校でも、大差ありません。
 美容師養成施設は、厚生労働省の認可が絶対条件ですが、さらに文部科学省の学校法人、専門学校(専修学校)と二つの省庁にまたがり、認可を受けている学校が多いのです。それだけ他の分野の専門学校よりも、充実した教育が行われているともいえます。

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中卒でも入れる美容学校がある
 美容学校の入学資格は、高校卒業となっています。実際、美容学校の多くは入学資格として高校卒業もしくは、卒業見込み者とうたっています。
 しかし、美容学校の中には中卒でも入学できる学校があります。もちろん卒業時には国家試験を受験することができ、合格すれば美容師として社会に巣立っていけます。
 前述した専修学校制度には、専門課程と、一般専修課程のほかに、中卒者でも入学できる高等専修課程という課程があって、この高等専修課程としての認可を受けた美容学校は中学卒業生でも入学できます。卒業すると高校卒と同等の資格を得ることができます。高等専修課程の美容学校では、美容師養成施設としての教科のほかに、高校生が勉強する教科も学びます。

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就職先、就職率は
 美容学校に限らず専門学校は、将来の就職を前提とした職業教育機関としての一面があります。大学や短大ももちろん社会人として仕事につくための教育機関ですが、専門学校の場合は就職する分野が決まっているため、なおさら就職については重要です。
 専門学校を卒業したけど就職先がなかったのでは、なんのための専門学校かわかりません。ですから当然、就職状況は美容学校を選択するときの重要なポイントになります。
 美容学校に入学を希望される皆さんは、将来はマスコミから注目を集めるようなカリスマ美容師になりたいとか、メイクアップ・アーティストとして活躍したいとか、芸能人相手のヘアメイクさんになりたいとか、いろいろな夢をもっていると思います。街のサロンで働く美容師になることを目的にしている人も多いでしょうし、ネイリスト、エステティシャン、着付、デパートの化粧品販売コーナーのビューティカウンセラー、ウエディング・アドバイザーなどいろいろな専門分野に就職する道は開かれています。
 とはいうものの、芸能人相手のヘアメイクさんやカリスマ美容師には、誰でもがなれるというわけではありません。卒業後のたゆまない努力と、天性の才能、そして運に恵まれた人がなれる仕事です。だれでもなれる仕事ではないだけに、なれれば名声といくばくかの収入を得、多く人から羨望をもって見られます。そんな夢に向かって努力するのは、若者に与えられた特権かもしれません。

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一般の美容サロンに就職するのは、それほど難しくはない
 一般の美容師として美容サロンに就職するのは、それほど高いハードルがあるわけではありません。
 美容サロンの就職先について大まかに分類すると、規模の大きなサロンを経営する個人経営のサロン、複数の店舗を経営する法人店舗にざっくりと分けられます。
 美容業界は、個人経営のサロンが約9割と圧倒的に多い業界です。経営者の先生とその家族従業員で営業している美容サロンが大半で、技術者を雇用して経営しているサロンは数パーセントしかありません。従業員を雇用する個人経営の美容サロンは、比較的規模の大きなサロンです。
 一方、法人経営の美容サロンは、数名から10数名程度の従業員を雇用する小規模なサロン(この規模なら個人経営のサロンにもあります)から100名を越す法人サロン、さらに1千名を超す大型サロンなどいろいろな規模のサロンが存在します。規模が大きければ、支店数も多くなります。株式を上場している美容室もあります。
 また、個人、法人の経営形態に関わらず、美容サロンには、高級美容店の流れをくむサロンから、特殊な技術を売り物したサロンや、料金的に大衆路線のサロンまでいろいろあります。
 美容学校の卒業生が、就職先サロンを選ぶ場合、自分の将来の目標と一致しているかが、一番のポイントになります。
 将来、着付などを行う美容師になりたいのでしたら、着付を積極的に行っている美容サロンへの就職をめざすことになりますし、最先端のヘアスタイルを習得したいのなら一般マスコミに登場するような著名サロンへの就職をめざすことになります。
 多くの美容学校では、2年生になると、就職ガイダンスを行い、就職先の紹介・斡旋や相談を行っています。

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就職先の選択肢が広い
 就職先を選ぶ場合、いかに多くの就職先のリストがあってその中から選べるかが、重要なポイントになります。いま、あなたが美容学校を選ぶのと同様、選ぶ対象の美容店が多ければ多いほど、自分にあった就職先が選べます。
 美容サロンの特徴、規模、採用人数、就職先の地域、労働条件、スキルアップするための技術講習などなど‥。いろいろな角度から比較検討できるだけの求人サロン情報があればいいのですが、情報が少ないと、少ない求人情報の中から選ばざるをえません。
 美容学校の中には、後援会を設けていて後援会を中心にした就職斡旋活動をしている美容学校があります。この制度は、卒業生の就職を確実にするという面では有用なのですが、就職先を狭めてしまう面もあります。今の時代、就職に限らず情報は多くあったにこしたことはありません。後援会に加盟しているサロンを優先するような指導をする学校は考えものです。学生にできるだけ多くの就職先情報を提供し、学生の希望するサロンへの就職を支援する学校を選びたい。
 美容学校の就職相談室を通さずに、一般の求人情報や美容業界専門の求人情報を活用して希望する就職先を探すことは可能ですが、やはりできれば美容学校に必要にして十分な就職先サロン情報があった方がいいに決まっています。
 就職の実績について確かめるには、高校の先輩で美容師になった先輩や美容学校に通っている先輩に話を聞くのが一番的確な情報をもっています。ぜひ一度きいてみてください。
 美容学校の学校案内にも就職先サロンの実績が記載されていますので、参考にしてください。

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国家試験の合格率
 美容学校は、美容師になるための職業教育を行う学校です。
 法律では、美容師以外の人は美容の仕事はできませんので、美容師国家試験に合格して卒業するか、そうでないかによって卒業後の仕事に違いが生じます。当然、美容学校における国家試験の合格率は、美容学校を選ぶときの重要な判断基準になります。いくら完璧な受験対策をしていると学校案内に書いてあっても、試験ごとに公表される合格率が低ければ話になりません。
 そこで多くの美容学校は受験対策に万全を期し、一人でも不合格者を出さないための努力をしています。
 全員合格をめざして努力している分にはいいのですが、合格率第一主義に陥ってしまい、予備校化しているような教育をしているような学校は考えものです。美容師としての職業観を教育したり、もっと全人的な美容師教育を実施している美容学校の方が高く評価されます。国家試験は、決して難しいものではありません。普通にしっかりと勉強していれば合格できる内容です。
 美容が校を選ぶ際、合格率に神経質になる必要はありませんが、かといって5割を切るような学校はやはり考えものです。

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美容師国家試験
 美容師国家試験は、財団法人日本理容師美容師試験研修センターが春と秋の年2回実施しています。
 美容学校の在校生は、卒業見込み者として1月末から2月初めにかけて行われる実技試験、3月初旬に行われる筆記試験を受験して、合格すれば美容師として美容学校を卒業します。秋の試験は、10月に卒業する通信課程の学生や春の試験に落ちた人が受験します。7月末から8月にかけて実技試験、9月に筆記試験が行われています。
 平成7年の法改正(平成10年施行)以前は、都道府県ごとに行っていましたが、改正後は全国統一した内容で行われるようになったため、美容学校間の合格率が比べられるようになりました。

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先生のレベル、質
 先生のレベル、質は、学校を選ぶときの重要なポイントです。
 しかし一口に先生のレベルといっても、実際にどの部分をどう評価するのか、単純にはいきません。
 先生の美容師としてのキャリア、技術力、教え方、学生に対する接し方、人柄、教育に対する情熱、美容という仕事に対する思い入れ、などなど。いろいろな観点から先生を評価することはできます。
 キャリアなどについてはある一定の比較評価はできますが、教え方だとか教育に対する情熱の類は、評価基準があいまいです。美容技術以外の教科の先生についてはまた別の基準になったりします。
 学生と先生との相性もあります。ある学生はA先生がとても素晴らしい先生だと評価しても、他の学生は全く正反対の評価をすることもあります。
 たとえ、ある美容学校のAという先生が素晴らしい、といって入学してもその先生に教えてもらえるかはわかりません。
 というわけで先生のレベル、質は非常に重要なポイントですが、単純には評価できないのです。
 体験入学での先生の印象は大切かもしれませんが、入ったあとで評価が変わることもあります。さらに卒業したあとになってから、初めて先生のよさが理解できることもあります。先生に限らず、人間を評価するのは難しい。
 先生のレベル、質などは、美容学校を選別するときにあまり重要でない、と受け取られるかもしれませんが、決してそんなことはありません。美容学校にいくと、学校全体から伝わる情熱とか、教育に対する前向きな姿勢というものは伝わってきます。
 在校生が非常に礼儀正しい学校であったり、自由な雰囲気をかもし出している学校とか、現場にいってみると肌で感じられるものがあります。礼儀正しい雰囲気が好きな人はそういう学校を選択すればいいし、自由な校風が好きな人はそのような学校を選べばいい。
 皆さんは何校かの美容学校に体験入学すると思います。そのとき、教えてくれた先生の感じを大切にしてください。

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選択必修科目について
 教育内容については美容学校を選ぶときの重要なポイントになります。
 教育方針、教育内容、教育カリキュラムといった類は学校案内に掲載されています。それを読めばおおよそ、その美容学校がめざしている教育の方向性は理解できると思います。
 「本物の美容師を育成する」「サロンで活躍できる美容師を‥」「世界で活躍できる美容師を‥」「思いやる心をもった美容師を‥」といった一種のキャッチフレーズに近い文言ですが、漠然とはしていてもその美容学校がめざしている教育目標はうかがえます。
 教育目標は大切ですが、それを実現させるカリキュラムの教科編成も重要なポイントです。
 美容学校の場合、卒業までの2年間で学ぶ授業時間数は2000時間以上と定められていて、そのうち1400時間は、厚生労働省が定めた教科目を決められた時間、勉強します。残りの600時間は選択必修科目といって、これは美容学校が選んだ教科目を勉強します。
 この選択必修科目は、各美容学校によって違うわけで、自分の学びたい分野の教科が設定されているかが美容学校を選ぶときのポイントになります。選択必修科目に、着付、ネイル、エステティック、美容総合実習などといった技術関連のカリキュラムを設定している美容学校は多くみられます。
 技術関連以外では、サロン英会話、パソコン、カラリスト、また教養科目としてお茶や生け花、などの科目を設定している美容学校もあります。美容学校の学校案内には、選択必修科目の教科目が掲載されていますので、自分の学びたい分野の科目があるか確認しましょう。
 また、ごく一部の美容学校では、選択必修科目について、いくつかのコースを設定して、学生が自由に選べる、文字通りの選択制を採用している美容学校もあります。

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2年間で納める学費について
 美容学校の学費は決して安くはありません。
 学費の安い、高いは、一部の富裕層を除いて重大な関心事で、それは学校にいく皆さんよりむしろご両親にとっての関心事でしょう。
 なぜ美容学校の学費が高いのかというと、えてして実習の多い分野の専門学校は学費が高いといわれていて、美容学校も授業の半分以上が実習で占められています。また、一般に資格が取得できる専門学校の学費は高いのが相場となっています。
 私学の美容学校の場合(美容学校の場合、大半が私学です)、2年間の学費は平均すると200万円を超える金額になります。内訳は、入学金、授業料、施設費、実習費、教材費などの名目になります。
 進学誌などで、学費として公開されているのは、入学金、授業料、施設費の部分のみ公開されていることが多く、これ以外にも実習費や教材費がかかります。さらに、海外に修学旅行にいく美容学校は多く、旅行代金は別途に積み立てます。
 ざっと計算すると卒業するまでの2年間で250万円〜300万円近くかかります。4年制大学の理工系並です。

 学費については、美容学校間で格差がありますし、数字として比較することができます。学校案内や入学要項などの資料に詳しく記載されていますので、調べておきましょう。ただ、資料に記載された金額だけを鵜呑みにすることはできません。資料に記載した金額以外には徴収しない美容学校もありますが、中には課外授業やイベント参加のたびに別途徴収する学校もあります。
 また細かい話ですが、学校の販売部で売っている消耗品についても、定価で売る学校もあれば、仕入れ値に近い値段で売る学校もあります。
 そのへんについては、実際に美容学校に通っている先輩に話を聞くとのがいいでしょう。何校かの話を聞くと、それぞれの美容学校の違いがはっきりわかってきます。
 教育内容や美容学校の先生の質などは、入って見なければわからないことが多いですが、こと学費については事前に把握できます。経済的に余裕のある家庭ならともかく、そうでない家庭の人はよーく調べましょう。

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学費の中身について
 一口に学費といっても、入学金、施設費、授業料、実習費、教材費、さらには海外研修旅行の積立金、学校によっては卒業準備積立金などいった名目で費用を徴収しているところもあります。
 2年間で学校に納める学費の内訳は

が主なものです。
 入学金は入学時に納付します。正確には入学試験に合格して、一定期間内に納めます。金額は10万円から20万円程度に設定している美容学校が多いようです。
 授業料は、以前は月ごとに支払っていたため月単位の金額で表示されていることが多い。もし万が一途中で退学することになった場合は月単位で授業料を清算してくれるはずです。月3万円から4万円ぐらいに設定している美容学校が多く、年額に換算すると36万円から48万円程度になります。
 実習費については月額で算出している学校もあれば年間で決めている学校もあります。月額ですと1万円から2万円程度。年額12万円から24万円といった金額です。
 わかりにくいのは、実習費を授業料に含んでいる学校があったりするので、注意深く募集要項を読みましょう。授業料が月額4万5千円で高いと思ったら実習費も含んでの金額だったということはあります。
 施設費は、施設拡充費などの名目で徴収している美容学校もありますが、入学時に一回だけ徴収する学校もあれば、年次ごとに徴収する学校もあります。金額は卒業までに12万円程度から30万円程度までと幅があります。
 教材費は、美容学校は実習が多く、その実習を行うための器具器材にかかる費用は少なくありません。しかも、特殊な器具器材を使うので高額になります。鋏、ロッド、ウイッグ、コーム、バック、白衣などが必要です。さらにパーマ液やヘアカラー液などの用剤もかかりますし、テキストもこの費用の中に含まれます。金額的には2年間で40万円から60万円はかかります。
 教材費については、学費とは別に記載している学校案内も多く、見落としがちですが、金額は大きく、しかも学校間の差もありますので詳細に確認する必要があります。
くさんいます。

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伝統校か新設校か
 伝統校のよいところは、校風ができあがっていて、それなりの特長があることです。校風の中には礼儀正しい、自由闊達といったのもあれば、積極的に課外授業を行う、コンテストなどにチャレンジするなどといった教育面までいろいろです。
 伝統校のマイナス面は、これまで築き上げた伝統に逆に束縛されて新しい変化への対応が遅いなどといった点があります。
 もう一つ伝統校のよいところは、すでに多くの卒業生が業界で活躍しているため、後輩として面倒を見てもらったり、何かとツテを頼ることができる点です。
 一方、新設校のいいところは、ゼロから新しい学校をつくっていきますので、自らが校風をつくりあげる、ことができるという点です。もちろん学生一人ではなにもできませんが、教員や友達と一緒になって新しいものを作り出す魅力は捨てがたい。
 それと新設校は施設が新しい、最新の設備が整っている、という点も魅力です。(既存校でも最新の設備を整えている学校はあります。念のため)
 伝統校を選ぶか、新設校を選ぶかは、結局、伝統校には伝統校のよさがあるし、新設の美容学校には新設のよさがあって、要はあなたの希望次第です。

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課外授業の内容
 美容学校は2000時間の授業時間のうち1400時間は厚生労働省の規定で決まった科目を決まった授業時間学びます。美容学校間で違うのは残りの選択必修科目と、あとはこの課外授業ぐらいです。
 ですから課外授業にどのようなことを行っているか、は美容学校を選ぶときの一つのポイントになります。
 入学直後の交流会や遠足、2年次の修学旅行などは多くの美容学校で実施しています。
 違いがあるのは、イベントへの参加や業界で行われている展示会やヘアコンテスト、ヘアショーへの参加、校内でのコンペティションやヘアショーなどの開催など、美容学校によって取り組み方に違いがあります。
 なにもイベントやコンペティションに参加している美容学校がいい美容学校というわけではありませんが、少なくとも学生にとっては刺激と緊張があって、メリハリのある学校生活が送れるのは確かです。でもこれも程度問題かもしれませんし、個人の志向もあるでしょうから、あなた自身で判断してください。
お目当ての美容学校がどんな課外授業を行っているかは、主なものは学校案内に記載されています。

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奨学金や特待生制度が整っているか
 奨学金制度は、日本育英会のほかに大手新聞社で運営している奨学金制度がありますし、国民金融公庫でも貸与型の奨学金に相当する教育ローンがあります。これらの奨学金制度は、学校法人認可校、専門学校、専修学校などを称している美容学校に通う学生は、受給条件が整えば給付を受けることができます。
 これらは公的な奨学金制度ですが、美容学校によっては学校独自の奨学金制度のある学校があります。学校案内に詳しく紹介されているはずですので、金額や受給条件など確認しておきましょう。
 また、優秀な学生を迎え入れるために特待生制度を設けている美容学校もあります。授業料の全額免除や一部免除などおいしい条件がならんでいますが、特待生になるには相当高いハードルを超えなければならない、と覚悟していおいた方がいいでしょう。美容師になりたいというあなたの熱意と、もちろんあなたの高校時代の成績が評価の対象となります。
 学校独自の特待制度は、学生を集めるための広報活動の一環として制度を設けている学校もあります。そういった学校では特待生制度で入学できなかった場合、一般受験での受験を熱心にすすめるはずです。一般受験でも入学を希望するか、特待生制度を落ちたら、別の美容学校に進むかはあなた次第です。

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学校周辺の環境は
 若者が集まりオシャレの先端をいく街に学校が所在していることをアピールしている美容学校(美容系の学校が多い)があります。そういった場所に通学したいという気持ちはわかりますが、実際に勉強するのは教室の中です。周囲の環境よりはむしろ学校の設備や教育そのものの方が重要です。
 美容学校の立地条件は、美容の勉強をする、という観点からはあまり意味がありません。場所はどこであれ、しっかりとした教育を受けられればそれでいいのです。
 とはいうものの、教育や設備が十分に整っていた上で、さらにオシャレな場所にある美容学校は魅力的かもしれませんし、あなたが自分の感性を高めたい、というのでしたら、立地条件は多少は意味があるかもしれません。原宿や青山のファッションに敏感な街を歩けば、オシャレに対する感性が磨かれるかもしれません。

 むしろ、立地条件を考える場合、あなたの自宅からの距離の方が重要です。いくらオシャレな街に学校があったえも2時間も3時間もかけて通学するのでは、毎日のことだけにたいへんな労力を費やすことになります。無理のない通学圏に立地している美容学校を選ぶのが賢明です。実習が始まると実習道具を大きなバッグに詰め込んで通学することになるります。やはり近い学校の方が負担は少ない。

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設備は整っているか
 設備については、厚生労働省の規定で決められています。設備以外にも実習用や実験用の器具器材についても基本的なものについては決まっていますし、用意される数量も定員に対して決まっています。教室の照明や普通教室・実習室の広さも規定で決まっています。
 ですから基本的には設備は、どの美容学校も同じなわけです。
 美容椅子やシャンプー設備の場合、新設校では新しい機種のものが導入されているといった程度の違いはありますが、古い機種でもちゃんと稼動すれば問題ありません。
 また、オートシャンプーや遠赤外線のウオーマーなど、業界でも新しい器材を積極的に導入している学校もありますが、これは教育方針とも密接に関係しますので、一概に新製品があるからといって評価はできないでしょう。

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学校全体の雰囲気
 雰囲気というのは確かに美容学校によってその違いを感じることができます。
 感じ方は、人それぞれでしょうが、この雰囲気って意外と大切な要素なのです。
 学校の校舎の外観、周辺の環境、学校へ入ってみての第一印象、先生の感じ、校内にいる在校生のイメージ、校内の設備など‥、全体から感じられる雰囲気です。
 人には相性があるように、あなたも美容学校との相性があるはずです。
 学校案内を見ていいなぁ、と思っていってみたら、イメージが全く違っていたり、逆に友人のお供でついていった体験入学がすごく感じがよくて‥といったことがあると思います。そんな印象は大切にしたい。
 ただし雰囲気だけで美容学校を選ぶのは考え物です。雰囲気がよかったらその学校のことについて、いままで記述してきた項目を入念にチェックしてください。それで納得できるのなら、いま一度体験入学などに参加して再確認のうえ願書を出しましょう。

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