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Q:美容師試験に落ちてしまったら?

国家試験は年2回行われています。次回の試験には合格するようがんばりましょう、ということですが、国家試験に合格しないと美容師として美容の業務を行えませんので、国家試験には何としても受からなけばなりません。
 国家試験には、実地試験と筆記試験が行われ、両方をクリアしないと美容師試験に合格したことになりません。片一方だけが受かった場合は、どうなるか?半年後に行われる次の試験で落ちたほうの試験にチャレンジできます。そこで受かれば晴れて美容師になれますが、落ちてしまったら、今度は実地と筆記の両方を改めて受験しなければなりません。

Q:美容師に向いている人、向いていない人は?

進学説明会で美容学校の先生に質問すると、やる気さえあれば誰でも大丈夫、というはずですが、実際は向いている人、そうでない人がいます。
 オシャレに興味があって、手先が器用、人を美しくしてあげるのが好き、人と会話するのが好き、という人は向いています。さらに体が丈夫で、休み知らず、ならもう美容師さんにうってつけ。向いていない人は、この逆の人、ということになります。でもこの辺のところは、本人の美容師になるのだ、という強い意志で十分カバーできるはずです。そこで、美容学校の先生はやる気さえあれば大丈夫、ということになります。
 しかし、向いていない人はいるのです。一つは美容店で使用する薬剤にアレルギー反応を起こしてしまう人です。シャンプー剤に反応して手の皮膚は赤くむけて、ぼろぼろになってしまう人ははっきりいって、美容師には向いていません。ゴム手袋をはめてシャンプーされたのではお客さんだって、シャンプーから受ける気持ちよさは半減してしまいます。シャンプー剤に限らず、パーマ剤、ヘアカラー剤に反応してしまうタイプの人は程度にもよりますが、向いているとはいえません。
 また、以前は精神に障害のある人は、美容師の資格取得が制限されていましたが、現在は資格取得も従業も認められるようになっています。ことろが、万が一事故が起きたときには、自己責任または雇用した経営者が責任を問われることになります。美容学校に入って資格は取れても、働ける職場は限られているのが現状です。

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Q:国家試験の合格率が高い学校がいい美容学校なのですか

確かに国家試験に合格しなければ、卒業しても美容師として働くことはできませんので、国家試験に合格することは、ある意味美容学校に通う目的の一つです。
 しかし、一概に合格率といっても、生徒数の多い学校は合格率が下がる傾向がありますし、規模の小さい学校では100%合格も珍しくありません。新卒者と既卒者の合算データでは既卒者の多い伝統校では合格率が下がる傾向があります。一度試験に落ちた学生が再チャレンジした場合の合格率が低いからです。
 美容学校では国家試験受験のために補習授業をしたり何らかの対策は行っていますが、中には極端な対策を行っている学校もあり、確かに合格率は高くはなりますが、失われる教育もあります。
 2年間で技術の基本はもちろん、美容師としての職業観、美容師人生を送るための心構えなどを教育する美容学校を選んでほしい。国家試験の合格率も学校を選ぶ一つのポイントですが、合格率だけで選ぶのは避けたい。

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Q:美容と理容の違いを教えてください

理容師法と美容師法があり、法律的に違いはほんの少しありますが、実態は「ない」といえる、おかしな業界です。
 法律的には、理容は「刈り込みや、顔そりによって‥」とあるようにヘアカットや顔そりは理容の職域になります。美容は「パーマネントウエーブや化粧‥」が美容の職域と定義されています。
 その法的定義にもとづくと、理容は顔そりとカット、美容はパーマと化粧が仕事ということになります。法律上では、理容はカットについては男性女性とも自由に行えますが、パーマは男性に限られています。理容室では女性のパーマはできないことになっています。
 美容では、パーマは男性女性とも自由にできるのですが、カットについては女性には自由にできるのですが、男性にはカットだけの施術はできないことになっています。また顔そりは、美容は化粧に伴う本格的でないものはできるのですが、基本的にはできないことになっています。本格的でない顔そりって、なんだと思います。答えは、部分的な顔そりだそうです。以上はあくまでも法律上の建前であって、実際に理容店、美容店で行われている業務実態とはかけはなれています。
 というわけで、法律面では二つに分かれていますが、実態は、理容美容の区別はありません。

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Q::高校の先生から美容師になっても途中でやめる人が多いって聞きましたが

他の職業分野と比べると確かに美容は離職・転職の多い職種であるのは統計データからも明らかですし、高校の進路指導の先生は、美容に進んだ生徒が他の分野に比べ、多くが途中ででリタイアしている現実をみているのでしょう。
 進路の先生に聞くと、美容に限らず医療分野なども労働時間は長く、ハードな仕事だというのですが、他分野は有給休暇や福利厚生面が充実していて、ハードながら一生働ける仕事なのに対し、美容は給与などの待遇面を含め労働環境が一生働ける状況ではない、と指摘されます。また、労働保険への加入率の低さも指摘されています。
 実態は先生のおっしゃるとおりです。その背景には、いずれ独立して一国一城の主に、という思いがあるからでしょうが、最近は独立するのも難しいのが現実です。独立開業するには資金が必要ですが、美容室で働いて稼ぐだけでは開業に必要な資金は確保するのは難しい。
 だからといって美容を志した人がすべて挫折するわけではありません。成功して豊かな生活と名声を築き上げる人もいます。チャレンジするだけの価値はある仕事だと思います。

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Q:ニューヨークなど海外で美容の仕事をしたいのですが‥

ニューヨークに限らずヨーロッパなどの先進国で就労するのは労働ビザの取得が難しく簡単には実現しません。
 どうしても海外で美容の仕事をしたいのでしたら、技術研修という形をとることになります。海外で日本人を受け入れるスクールは多数ありますので、美容学校を卒業してから、コンタクトをとってみましょう。仕事とは違いますので、語学力がなくても受け入れてくれます。
 ただし、現在では日本の技術、創作クオリティなどどれをとっても海外から大きく遅れをとっているというものはありません。海外に出向いて向こうの人に接しいろいろなものを吸収するのは有意義なことですが、無理をしてまでいく必要性は見当たりません。

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Q:奨学金や教育ローンについて教えてください

奨学金は、学生時代に借りたお金を将来卒業してから返済する貸与型と、返済する必要のない給付型があり、代表的なのが日本育英会が行っている奨学金です。このほか地方自治体や新聞社、民間団体、学校が行っている奨学金制度があります。
 また、公的金融機関、都市銀行などが行っている教育ローンがありますので、利用してみるのもいいでしょう。日本育英会の行っている奨学金制度には無利子返済のものもありますが、他は有利子が基本になっています。
 美容学校で行っている奨学金制度には、特待生などを対象にした返済の必要のない給付型の制度をもっている学校もありますので、確認してみましょう。

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